東レ、中国に高機能樹脂のコンパウンド生産拠点
2025年1月28日
東レは23日、中国における樹脂事業統括会社である東麗塑料(中国)有限公司が、高機能樹脂コンパウンドの生産拠点を新設すると発表した。
現地生産子会社の東麗樹脂科技(佛山)有限公司に、コンパウンド設備を導入し、2025年4月からの稼働を目指す。今回の新設に伴い、既存の樹脂コンパウンド拠点である東麗塑料(深圳)有限公司からの一部生産移管を予定している。
中国経済は、足元では回復ペースが鈍化しているものの、引き続き年率約5%成長が見込まれる有望な市場。中でも自動車市場は世界最大の市場であり、さらなる成長が見込まれている。NEV(環境対応車)向け政府支援も積極的に進められており、自動車用途を主とした高機能樹脂の需要拡大が予想されている。特に、近年の環境規制強化によるNEVの拡大により、顧客の要求特性の高度化が進み、東レが得意とする高機能材料のニーズが高まることが予想されている。
今回の生産拠点新設は、その動きに対応して、高機能樹脂の安定供給力を強化を目的としている。東レは、伸長するNEV用途を中心に、先端通信を含む電気・電子用途、ソーラー発電用途など、今後拡大が期待される中国華南地区での高機能樹脂の需要拡大を取り込み、中国での事業拡大を目指す。
■ 設備投資概要
所在地:広東省佛山市南海区(東麗樹脂科技(佛山)有限公司)
事業内容:高機能樹脂コンパウンドの製造
稼働開始予定:2025年4月