ダイキン、サウジアラビアに中東向けチラー新工場
2025年12月4日
ダイキン工業は11月27日、サウジアラビア西部ジェッダ近郊に空調機器の新工場を建設すると発表した。
中東各国では都市開発やデータセンター建設が急増しており、大型業務用空調機器「チラー」を中心とするアプライド市場の拡大が見込まれている。ダイキンは2022年に首都リヤド近郊に空調機器工場を設立しており、技術力強化や現地雇用の創出、エネルギー効率向上に取り組んできた。
新工場はサウジアラビアで2カ所目の生産拠点となり、サウジアラビアと中東地域向けのチラー生産を強化する。まず大容量空冷チラーの生産から開始し、市場ニーズに応じてラインアップを順次拡大する計画。
生産方式は、リーン生産、厳格な品質管理、継続的なカイゼンを組み合わせた独自方式「PDS」を全面採用する。製品性能を評価する先進的な試験ラボや顧客立会試験設備も設け、省エネ性と品質を担保する。
同社はアラブ首長国連邦工場(2014年)、サウジアラビア・リヤド工場(2022年)に続く中東での新拠点を、市場に近い場所で生産・販売する「市場最寄化戦略」の中核と位置づける。サウジアラビアの製造業強化や地域経済の成長への貢献も見込む。
■ 新工場概要
所在地:サウジアラビア王国のジェッダ近郊
事業内容:大型業務用空調機器「チラー」の製造
起工式:2025年11月26日
