日立、米・メリーランド州で鉄道車両の新工場稼働
2025年9月18日
日立製作所は9日、米国メリーランド州ヘイガーズタウンで鉄道車両を製造する最先端デジタル工場を本稼働させたと発表した。
同社の鉄道システム事業を担う日立レールが運営する新工場は、総投資額1億ドル(約148億円)で建設され、うち3,000万ドル(約44億円)以上をデジタル強化に充てている。延床面積約2万9,000平方メートルのカーボンニュートラル工場で、月間20両の鉄道車両を製造可能とした。埋立廃棄物ゼロで稼働を開始し、太陽光発電と100%再生可能エネルギーの利用によってCO₂排出ゼロを実現している。
工場ではサプライチェーンと製造工程をリアルタイムで監視し、3Dプリンティングによる部品製造や品質管理の透明化を行うことで、スマート製造を推進している。460人の直接雇用と地域全体で約1,300人の雇用を創出し、年間約3億5,000万ドル(約518億円)の経済効果を地域にもたらす。
同社は新工場を北米事業拡大の象徴と位置付け、ワシントンD.C.地域、ボルチモア、フィラデルフィアを中心に600両以上の鉄道車両を製造・納入する計画を進めている。
■ 新工場概要
所在地:米国メリーランド州ヘイガーズタウン
投資額:1億ドル(約148億円)
延床面積:約29,000㎡
事業内容:鉄道車両の製造
生産能力:月間20両
本格稼働開始:2025年9月8日