日東紡、福島事業センター増築/150億円投資
2025年9月3日
日東紡は8月29日、福島事業センター(福島県福島市)内にガラスクロスの生産設備を増設すると発表した。
生成AIの普及によるAIサーバーの高性能化と市場拡大を背景に、半導体パッケージ基板向けのTガラスクロス需要が急増していることから、生産能力強化のため新工場棟を建設し約150億円を投資する。生産開始は2026年度第4四半期を予定し、増強後は現行の約3倍の生産が可能となる。投資については経産省の「供給確保計画」の認定を受け最大24億円の助成金を得る予定で、さらに福島県の補助金にも採択されている。
同社は2017年度以降、台湾での新工場建設や溶融炉の増設などでスペシャルガラスの生産能力を拡大している。2024年度から開始した中期経営計画では4年間で800億円の設備投資を掲げており、既に大半の投資案件を決定済み。今後も市場動向を踏まえ柔軟に設備投資を継続していく方針。
■ 新工場概要
所在地:福島県福島市佐倉下一本杉20
投資額:約150億円
延床面積:増築分17,212㎡(工場全体67,568㎡)
構造・規模:鉄骨造 地上2階建
生産品目:スペシャルガラスクロス(主要製品:最先端ロジックIC用途低熱膨張ガラスクロス)
着工予定:2025年10月
竣工予定:2026年12月
生産開始:2026年度 第4四半期