エア・ウォーターK&O、千葉県茂原市に低炭素水素の製造拠点
2025年7月29日
エア・ウォーターは28日、関東天然瓦斯開発と合弁でエア・ウォーターK&Oを設立し、千葉県茂原市に低炭素水素の製造拠点を新設すると発表した。
同社は、千葉県産の天然ガスを原料とする水素製造設備「VHR」やCO2回収装置を導入し、2027年度の操業開始を目指す。水素製造時には非化石証書を活用したクリーン電力を使用し、発生するCO2を回収することで低炭素な水素製造を実現する。回収したCO2はドライアイスの原料としても活用し、炭酸ガスとドライアイスの安定供給にも貢献する。
水素はエレクトロニクス分野をはじめとする産業用途や、今後需要拡大が見込まれる水素エネルギー社会に向けた供給に活用される予定で、顧客のSCOPE3排出量削減にも寄与する。国際情勢や為替の影響を受けにくく、長期安定供給が可能な千葉県産天然ガスと、同社グループが保有する水素製造とCO2回収技術を活かして、次世代エネルギー事業の拡大を図る。
■ 新工場概要
所在地:千葉県茂原市茂原661番地(関東天然瓦斯開発(株)構内)
投資額:約28億円
導入設備:水素発生装置「VHR」(製造能力:720Nm³/h)、CO2回収装置(製造能力:200Nm³/h)、水素圧縮機、水素トレーラー・カードル充填設備
低炭素水素:水素製造1kgあたりのCO2排出量が3.4kg以下 ※現時点での定義「Well-to-gate」
稼働開始予定:2027年5月