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TOTO、米国の新工場棟稼働

2025年8月26日

TOTOは22日、米国子会社TOTO U.S.A.がジョージア州モロー市に建設していた新工場棟で、今秋から衛生陶器の生産を開始すると発表した。

 同社は戦略商品であるワンピース便器の供給強化を目的に、2億2430万ドル(約300億円)を投じて最新鋭の設備を導入した。新工場棟の稼働により米州での生産能力は従来比150%となり、モロー、レイクウッド、メキシコの3拠点合計で年間約100万ピースの体制となる。従来アジアからの調達に依存していたワンピース便器の米州内生産比率が高まり、供給の安定化と納期短縮を図る。

 設備は、便器とタンクを自動で接着するロボットや無人搬送機(AGV)、大型便器の成形に対応する最新の加圧成形設備、製品個体を識別する高温対応2次元コードなどを導入する。また2027年7月には新たに焼成窯2台を稼働予定で、電子制御やセラミックファイバー断熱により従来比でCO2排出を約23%削減する。

 米州住設事業は1989年に開始し、2025年3月期には4億6400万ドル(約705億円)の売上規模に達しており、同社は今後も戦略投資を通じて米州での事業拡大を進めていく。

■ 新工場概要

所在地:1155 Southem Rd., Morrow, GA 30260, U.S.A.
投資額:2億2430万ドル(約300億円)
延床面積:約1.46万㎡
構造:3階建
事業内容:衛生陶器の生産
生産能力:従来比150%
着工:2023年6月
竣工:2024年11月
生産開始予定:2025年秋

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