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木環の杜、福島・いわき四倉中核工業団地に新工場

2024年4月19日

住友林業は18日、恒栄資材(株)と和田木材(有)の3社で共同出資して昨年11月に設立した(株)木環の杜が、いわき四倉中核工業団地内に新工場を建設すると発表した。

 木環の杜は、いわき市で四倉工場と湯本工場を運営する。新設する四倉工場は、スギの中大径木を主体とした国産材の製材と製材加工を担い、主に2×4住宅で利用する構造用製材(ディメンション材)を製造する。今夏を目途に着工、2026年3月に操業開始する計画。周辺地域での原木需給への影響を考慮しながら段階的に集材量を増やし、年間原木投入量11万m3を目指す。

 湯本工場は集成材の製造事業を営む恒栄資材の湯本工場を2024年4月に事業譲受した。現在の輸入ラミナ(集成材を構成する板状の材、挽き板)を利用した集成材の製造を引き継ぐほか、国産材を利用した集成材の製造も計画している。

 今回、輸入材使用比率の高い住宅部材の国産材活用を積極的に進め、その比率を高めることがねらいで、特に国産材比率が低いディメンション材の国産材化に取り組む。国内の新設住宅着工数が減少傾向にあるなかで、国産材使用比率を高め国産原木の需要量を一定量保ち、加えてウッドショックの様な外的要因に左右されない安定的な構造材供給体制を構築する。

 企業別の役割分担では、住友林業が経営全般、原木集材、商品販売を、恒栄資材は工場管理と集成材製造を、和田木材は原木集材と製材工場管理を担当する。

■ 新工場概要

所在地:福島県いわき市四倉町(いわき四倉中核工業団地 / 2-1-1区画及び2-3区画)
事業地面積:約10.4ha(2-1-1区画及び2-3区画の合計)
事業内容:国産材の製材と加工、構造用製材(ディメンション材)の製造
四倉工場着工予定:2024年7月
四倉工場稼働予定:2026年3月

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